最近では、さまざままセラピーが存在しますが、それらはまず患者とのコミュニケーションが求められることがあります。また現代の医療現場では診療に要する時間に制限があり、患者がどこまで理解しているか確認できないケースも多いようです。また、医療従事者のコミュニケーションスキル不足で、患者の心のケアが十分にできないといった現状もあります。そこで今、看護師たちが患者とのコミュニケーションスキルを高めようとする取り組みを行っている医療施設が増えています。患者とのコミュニケーションスキルを上げるため、SPIKES(スパイクス)と呼ばれるコミュニケーションスキルは、がん患者の方たち等につらい現実を伝える際に役立つコミュニケーションスキルです。告知は医師と患者との間で行われますが、SPIKESスキルは、患者の心のケアを行う看護師にも有効です。

高度化され、細分化された現代の医療では、患者の状況を理解し、心を開いてもらうことが最大限のサポートに繋がります。心を開いてくれない患者へは良いサポートができず、治療の効果が下がり、回復が遅れてしまいます。その際にSPIKESの研修を受けた看護師は、患者が自分の状況に不安を感じていたり、治療法で悩んでいたりする時に学んだスキルが役立つと言います。なかなか本心を言わない患者、不安を表に出したがらない患者に対しても、どのように患者の思いを抽出していけるかが分かります。研修会やSPIKESについて解説した書籍などで、具体的なSPIKESの方法を学べます。セラピーに効果がないと感じるのはコミュニケーション不足の可能性もあるので、SPIKESを学んでおくことも検討してみてはいかがでしょうか。